ジスロマックの妊娠中服用の安全面に関する信頼性

ジスロマックは15員環を持つマクロライド系抗生物質で、大手製薬メーカーのファイザーが製造販売しており日本では広く使用されています。
ジスロマックの有効成分アジスロマイシンは細菌のリボソームの50Sサブユニットに結合することで、細菌のタンパク質合成を阻害し、細菌の増殖を抑制する静菌的作用を示します。
ジスロマックの何よりの特徴は体内貯留性が高いことで、3日飲んで1週間効果が持続します。
またジスロマックSRという製剤の場合は1回の服用だけで1週間効果が持続します。
よって飲み忘れなど患者のコンプライアンス面で信頼性のある製剤となっています。

このジスロマックの妊娠中の安全面に関する信頼性はどうなのか解説します。
ジスロマックの添付文書では妊娠中の服用に関しては、「安全性が確立していないため、治療上の有益性が危険性を上回る際に投与すること」とされています。
これはつまり、妊婦に対する使用実績が少ないため、安全だとは言い切ることができないので、有益性と危険性を天秤にかけ、有益性を優先しなければいけない場合には使用してもよい、という解釈です。
ただ前述の通り、ジスロマックはマクロライド系抗生物質の中では体内貯留性が高い医薬品です。
体内貯留性が高いということは脂溶性が高いということを意味します。
脂溶性が高いと、母親と胎児をつなぐ胎盤に存在する、血液胎盤関門という、いわば血液中の異物の胎児への侵入を防ぐ検問所のようなものを通りやすくなってしまいます。
つまりマクロライド系抗生物質の中では胎児の体内に侵入しやすい薬ということになります。
ですから、妊娠中の安全面に関する信頼性は疑わしいものがあり、ジスロマック以外のマクロライド系抗生物質で済むのであればそちらを服用した方がいいでしょう。